妖怪名:ひりつずれ(比率ずれ)

別名:頭身ずれ(とうしんずれ)

在り様: 三頭身の人を描けというに、五頭身の人を描く絵師あり。

縁起:三頭身の人の絵を描けと指示すれば、五頭身の絵が出来上がり、4割に切ったスイカを描けと言われれば、3割に切ったスイカを描いてよこす。縦横比3:4の絵を描けと言えば、2:4で描いてよこす絵師あり。

対処:絵は雰囲気だけ伝われば良し。正確さを求むべからず。

出現時期:生成期

分類:逸脱

出没:絵画生成

出現頻度:頻繁

※参考までに、上記4コマ漫画を描画する際の指定は、2コマ目が70%、3コマ目は40%、4コマ目は30%としています。

現実的対処: 厳密な値での描画はあきらめる。必要な場合は、出来上がったものをベースに別のツールで形を整える。

発見の経緯:テキスト用のイラスト作成の中でいろいろ出てきました。

◆顕在例1:人物画

研修テキストのイラストに、「抽象的だが一人一人別人だと分かる特徴のある人物画」を求めて、「頭部は球形、胴体は円筒形、頭部と胴体の太さは1.2倍、胴体の長さは頭部の1.2倍」などと比率を指定して、シリーズ化しようとしました。

まず、1.2倍の指定に対して1.34倍と微妙な差が出ます。そしてシリーズ化しようと、ちょっと変更を加えてみます。下図は、髪型を「七三分け」に指定したものと並べて見ています。

大分比率が違っています。同じシリーズものにはできませんね。

次は、「3頭身のキャラでビジネスマン風。女性。」という指定で描いてもらいました。

三頭身ではなく、二頭身ですね。こちらもシリーズ化を狙って…

「3頭身のキャラでビジネスマン風 の人物を描いてください。前髪パッツンで、赤いスカーフの女性にしてください。」
という指定にしてみました。

髪型とスカーフ指定をするだけで、こんなに比率が変わります。こっちは三頭身にちょっと足りないくらいでしょうか(測ってみたら2.4頭身)。いずれも絵としてはかわいらしく描けていますけどね。

◆顕在例2:円グラフ

研修テキストのイラスト用に、パイの絵で円グラフを表示しようと、「100%,90%,80%,75%,60%,50%,40%,25%,20%,10%」で描いてもらいました。

100%,75%,50%以外は使えないですね。

◆顕在例3:人と窓

この電脳妖怪図鑑を作成する中で、「巻の六でー太郎」の四コマ漫画作成時に、「コマが進むにつれて手前の人の大きさが小さくなってしまう」という問題がありました。何度も「手前の人の大きさを、窓枠の大きさに対して固定するように」と指示したのですが、その度に、詫びはたくさんもらいましたが、結局修正できませんでした。数ページ戻っていただければ【巻の六】でー太郎、修正できなかった結果をご確認いただけます。

まず、この絵で「ユーザーの大きさが窓と比較してだんだん小さくなってしまっています。」と指摘。

直らないので「人の大きさを窓枠に対して、一定に保ってください。」と指示。

「なぜ、人がだんだん小さく描かれるのでしょう?」と尋ねると色々言い訳してきます。
どんな指示をすればいいか尋ねると。指示内容を教えてくれました。

「刑務所の面会窓口のような場所で、ユーザが窓ガラス越しに「太郎」と会話している。 最重要条件:全コマでカメラ位置・窓枠の大きさ・机・マイク・ドアの位置を固定し、ユーザの大きさも窓枠に対して一定に保つこと。ユーザをだんだん小さくしないこと。 変化するのは太郎の大きさだけで、1コマ目は小さく、2コマ目は少し大きく、3コマ目はかなり大きく、4コマ目は窓いっぱいに巨大化している。 太郎は毎コマとも窓ガラスの向こう側にいて、ガラスを突き破ったり窓から飛び出したりしない。右側には「出口」と書かれたドアがあり、4コマ目ではそのドアが小さすぎて使えそうに見えない構図にする。 太郎の名札は付けない。マイクの本数と位置は全コマで同じにする。左上の「1コマ目」などの表示は不要。」

そのとおりの指示をしてみました。

やっぱり人は小さくなってゆきます。ここであきらめました。巻の六のところで、お気づきになりましたでしょうか?

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